静物画のモチーフといえば果物が定番であり、おのずとセザンヌの言葉「リンゴでパリを驚かせたい」が思い浮かぶ。 当作は、通常の静物画が表す体系に基づき、白いテーブルクロスの上に二系色の異なるリンゴ、それに背景の黒色系との対照的な色調の配分でとりまとめ、画面にメリハリを利かせて精彩感をおびている状態をめざした。 The standard motif of still life is a fruit (or fruits), and Cézanne’s proclamation, "With an apple I want to astonish Paris" quickly comes to our mind. |