振袖は、袖丈の長さにより大振袖、中振袖(袖の長さ、100a前後)、小振袖とあるなかで、一般にはきもの全体から見て釣り合いが保たれて立ち姿が美しく見える中振袖をさす。袖丈の長きは機能の面だけで見れば何ら必要としないが、それによって華やかさに包まれて、立ち居振る舞いはおのずと優雅な容姿となって現れる。そのうえ若さの証となる。加えて、袖を振る所作は厄を落とし吉に転ずる厄払いに通じるとされてきた。