What is “KAKIE”?

描絵とは、着色料を筆類に含ませ、被服に意匠を直接描き表す技法。
語の初見は室町前期の文献に所載されている。
 “KAKIE” is a drawing technique to put design directly on fabrics of clothing by brushes with dye compounds and pigments. The word “KAKIE” was first documented in the 15th century.

 
 
『描絵の系譜』から抜粋


(仏文)
『描絵の系譜』から抜粋



『描絵の系譜』から抜粋   




描絵制作の手順(一例。手順、手法は他に各種あり)

帯(名古屋帯)の制作過程

1 太鼓の下絵
青花(水で消える)で描く
2 生地を張った状態 3 下絵の拡大 4 太鼓部の制作 5 同、向きを変える
6 太鼓の完成 7 腹(前柄)の下絵 8 腹(前柄)の制作


付けさげ(反物状)の制作過程

1 下絵
 上前衽・上前前身頃
2 下絵 上前前身頃・ 
上前後身頃・下前後見頃
・下前前身頃
3 上前を描く
 衽の場に筆
4 上前衽と上前前身頃、
完成
5 上前前身頃・上前後見頃
・下前後見頃・下前前身頃、
完成
6 肩と右袖、完成 7 胸と左袖、完成 8 上前前身頃の拡大


訪問着(絵羽)の制作過程

1 生地を木枠に張った状態 2 下絵を描く 3 下絵
描き終える
4 暈しを施す 5 主要とする箇所を
除いて描く
6 主要とする箇所を描く 7 裾 完成 8 上前衽と上前前身頃の
拡大
9 肩と右袖部の生地を張った
状態
10 肩と右袖の主要な
箇所を除いた状態
 11 肩と右袖の主要な
    箇所を描いて完成
12 胸と左袖の生地を
張った状態
13 胸と左袖の主要な箇所
を除いた状態
14 胸と左袖の主要な箇所
を描いて完成
15 八掛(裾回し)に描く

絹地に日本画用毛筆に染料を含ませて描く。染料は絹地に滲んで形が鮮明にならず、その対策のためドライヤー(昔は炭火、電熱器)で乾かしながら滲みを止める。生地に滲み止めの豆汁(ごじる)を塗る方法もある。
  顔料と染料の違い
顔料は、水その他の溶剤に溶けない色素を持った微粉末。水や油などで練って着色に使う。一般に絵具を指す。
染料は、水や有機溶剤(常温で液体の物質)で溶かすことができる微粉末の有色物質。着色(染色)の際には一般に液体状。



『描絵の系譜』から抜粋


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